怒りを乗り越えて、生き延びろ。
怒る側も、怒られる側も、マイナスの結果になる感情
『怒り』
わかっていても、避けることはできない。
しごとでは、上司や顧客から
家では、妻から子どもから
だれかと一緒にいれば、必ず怒られる。
そして自分も、怒ったことはないと言えば、それは嘘になる。
しかし、怒られても、怒っても、そのあとは落ち込み、気持ちが沈む。
なぜ、私たちは怒るのだろうか。
怒られたときはどう対応すればよいのか。
ちょっと考えてみたいと思う。
怒りは我をとおすため
「あなたのために言ってるのよ!」
いいえ
相手が怒っているのは、怒りたいから怒っているのです。
決してあなたのためではありません。
あなたを説得するためであれば、いくらでも方法があるでしょう。
怒るのは、あなたに言うことを聞いてもらうのに、手っ取り早いからです。
″何か″ を実現したいが、うまく説明できず、時間をかけられない。
ですが、あなたに ″うん″ と言わせたい。
そのために怒ります。
怒られているあなたは、とても恐い思いをするでしょう。
ものすごい剣幕で責められたら、納得いっていなくても、うんとしか言えないでしょう。
まずは、この「怒るのは我をとおすため」を理解することが、怒りを乗り越えるための土台です。
怒る理由① 思い通りになれ!
「思い通りにならなくて、怒る」
人が怒る理由の一つです。
例えば、、、
依頼したことが満足にできてない!
子どもがご飯を、いつまでも食べてくれない!
じぶんの思い通りにならない。
そんなときに怒ります。
私たちは
思い通りにことが進むと、心地よく、成功感や幸せを感じます。
反対に
思い通りにことが進まないと、とても不快で、 失敗感や、 不幸と感じます。
人生なんでも、自分の思い通りにしたいものです。
もし、目の前の人が怒り出したら
「あ、何かを思い通りにさせたいんだな」
と思ってみてください。
怒る理由② 理解できない!
「理解できなくて怒る」
人が怒る理由の一つです。
なんでこんな事したんだ!
わけわからん事を言うんじゃない!
何が言いたいんだ?!
相手の言動が理解できないときに怒ります。
私たちは
″自分の常識や価値観に合わないもの″
や
″知らないもの″
に、恐怖を感じます。
余裕がないときには、余計にです。
もし、目の前の人が怒りだしたら
「あ、理解できない事があるんだな」
と思ってみてください。
怒る理由③ 敬え!
「敬われないから怒る」
人が怒る理由の一つです。
バカにしてるのか!
なんでやってないんだ!
報連相しろ!
ないがしろに扱われると怒ります。
私たちは
対応不足だったり
約束を破られたりすると、
敬われてないと感じます。
上司や顧客、夫婦の立場だと、より敬ってほしいものです。
目の前の人が怒りだしたら
「あ、蔑ろにされたと感じたんだな」
と思ってみてください。
怒れる人だから怒る
これ大事です。
頭に入れておいてください。
あなたが怒られているのは
“あいてにとって、あなたに怒っても無害だから”
です。
例えば、あなたが怒るとして
偉い人に怒れますか?
恐い人に怒れますか?
怒れないですよね。
部下や店員、パートナーや子どもに怒るのは、彼らに怒ってもやり返されないからです。
もし怒られたときは、勇気をもって、
毅然としてみてください。
冷静に受け答えしてみてください。
なんなら少し怒ってみると、相手は「あ、ちょっと起こりすぎた!?汗」と怒りを抑えます。
常識をかざしたり、性格へ責めたりは ”無視”する
これを知ってれば、精神をやられません!
怒ってる人はあくまで、 “我を通すために、あなたを責めてくる” のです。
常識的にありえない!
君のその性格がダメなんだ!
言葉のチカラはとっても強いので、
実際に言われると、「そうなんだなぁ」と信じてしまいます。
しかし、待ってください。
そう言われたときは、こう思ってください。
『知るかボケ!そう思うのはお前だけだわ!〇〇してほしいだけやろがい!』
心の中で唱えましょう。
一般論を振りかざし、その人は単に、自分の主張を押しとおしたいだけなのです。
気持ちを汲み、改善を示す
怒られたときの対処法です。
まずは、相手の気持ちを汲みましょう。
あらためて、怒る理由は以下の3つです。
①思い通りにしたい
②理解できない
③敬われたい
のどれかです。
どの理由から怒っているのか、見極めてみましょう。
次に行うことは、
改善すべきことがある場合には、改善の意をしっかり示します。
しかし、
単に人格を責められ、理由①②③だけを満たしたい怒りであれば、
それはあなたを支配したいだけです。
受け流しましょう。
金 物 役務 の要求には、第三者に対応させよ
要注意です!
怒った相手が、あなたの持っている金品や商品、サービスを無料で提供しろと要求してきた場合、
あなた自身での判断や対応は、勇気をもってしないようにしましょう。
その時あなたは、相手の怒りに飲まれ、自分が悪いと思わされているからです。
まともな判断はできません。
一度受けたら、どんどんつけ込まれていきます。
その対応は、上司にでも弁護士にでも頼りましょう。
その怒り、実力不足
あなたが怒る側だったとして、
イラッとした時、その原因は相手のせいでしょうか。
ちがいます。あなたに原因があるのです。
例えば、あなたが上司の立場だったとして
思い通りにならなくて怒る → 伝達不足であり、ふだんから部下への承認とGIVEをしなさすぎ
理解できなくて怒る → 想像力と知識不足であり、相手の話を聞かなさすぎ
敬われなくて怒る → 魅力と実績不足であり、ふだんから怒りすぎ
相手にじぶんにとって不本意な行動をとられるのは、ふだんのじぶんの行動が原因なのです。
怒りで報連相が凶作
怒るだろう人に報連相することは、恐くてできません。
すぐに言うことはできず、
たとえ言えたとしても
結論から言えない
事実を言えない
自分の正当性を言ってしまう
など
いわゆる報連相の地雷を踏んでしまい、さらに相手を怒らせてしまいます。
いい報連相が育たないのは、ふだんからよく怒っているからです。
部下には笑顔で育てましょう。
きっといい報連相が育ちます。
イラっとしたら思い出して
イラっとしたら、思い出してほしい。
まず、怒って得することはないです。
怒られた側は次から怒られないように動くようになり、それがまたあなたをイライラさせます。
でも怒りたい。その時は自分の胸に聞いてみましょう。
思い通りじゃない?
理解できない?
愚弄された?
なぜ怒りが湧いてきたのか、怒る理由を分類すれば、落ち着きます。
そして冷静に改善を伝えれば、相手はきっと改善してくれるでしょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。
怒られている最中は、やはり怖いと思います。
自分に非があるときは、なおさらでしょう。
しかし、決して怒りをのせる必要はないのです。
怒らなくても、あいての言いたいことはわかりますし、
改善すべきところは改善しようとします。
怒る側は、怒る必要はまったくないのです。
でも怒ります。
人間だからです。
どうしてもイラっとしてしまいます。
その気持ちを吐き出したくなるのです。
だからこそ、
怒られるときも、
怒ってしまうときも、
あたまの片隅にこのセオリーがあるだけで
冷静に対応できるはずです。
不必要に落ち込む必要はなく、乗り越えられます。
怒りを制して、生き延びてください。
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